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2107:セブンは、なぜ大阪のスーパーと組むのか

2015/03/23 (Mon) 05:09

コンビニ最大手のセブン-イレブン・ジャパン、総合スーパー(GMS)のイトーヨーカ堂を傘下に抱える、セブン&アイ・ホールディングス。この巨大な小売企業がじわじわと地方スーパーとの提携を増やし、全国を手中に収めようとしている。この3月10日には大阪府でトップシェアを誇る「万代(まんだい)」(大阪府)との業務提携を発表した。資本提携の締結に向けても協議を開始する。なぜ今、セブングループがスーパーの拡大に力を入れるのだろうか。

ブルーの文字が映える万代の店舗写真はこちら

■ 過去の提携の成果は? 

 2013年以降、セブングループは、北海道が地盤のダイイチ(30%出資)、岡山の天満屋ストア(同20%)と、それぞれ資本提携をしてきた。ダイイチではセブンのプライベートブランド(PB)商品が全店に、セブン銀行のATM(現金自動出入機)も一部店舗に、導入が完了している。菓子などの仕入れもイトーヨーカ堂と一本化し、コスト削減を進めてきた。また天満屋ストアでも、イトーヨーカ堂が開発した衣料ブランドや食品を2014年11月から取り扱い始めるなど、少しずつ協業の範囲を広げている。

 提携先の企業が展開する地区は、いずれもセブングループのスーパーが少ない地域にあたる。イトーヨーカ堂は3月現在、国内に184店舗を展開しているが、うち6割以上が関東1都3県に集中。グループ内ではほかに、北関東や東北に店舗を持つ、ヨークベニマルなどがある。
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 今回の万代との提携でも、セブングループとしては、手薄な関西地区を強化したい考えだ。万代は大阪府を中心に兵庫県や奈良県、京都府などに、約150店舗を展開しており、大阪府では食品売上高で12%強のトップシェアを誇る。万代の不破栄副社長によると、およそ1年前から情報交換を始め、2014年8月ごろから具体的な提携の検討に入ったという。今後は資本提携も予定しており、具体的な協業内容はこれから詰めていく。

 「提携はしたけれど、何の要望も言ってこない。自由にやってくださいという雰囲気」と、ある提携先企業が拍子抜けするくらい、束縛はしないセブングループ。そのセブン側からすると、いったい何を求めて提携を進めているのだろうか。

 重要視しているのは「地域性の強化」だ。セブングループでは昨春ごろから、セブン-イレブンとイトーヨーカ堂を中心に、各地域ならではの食材や商品、味付けを取り入れることを戦略の一つにしている。たとえばPB商品「セブンプレミアム」の肉じゃがは、全国版では豚肉を使用しているが、関西では牛肉を使用し、味付けも変えたところ、売上げが伸びたという。このほかメーカー商品に関しても、たとえばイトーヨーカ堂であれば、その地域に根付いた調味料を拡充するといった具合だ。

■ 万代は2014年度決算も増収増益見通し

 万代は大阪トップというだけでなく、この厳しい競争環境下にあって、業績を伸ばしている優良企業だ。2013年度の売上高は2793億円と、業界内でも小さくはない。

 2014年度決算も増収増益が見込まれており、既存店売上高は前年度比103%を記録。「もともと低価格の強いイメージだったが、最近は鮮度など質も重視している印象。ここ数年は出店意欲も旺盛」(近畿圏の食品スーパー)と勢いもある。

 スーパーが繁盛するのは、地元の人々に支持されている証拠。こうした企業と組むことで、セブン側は店作りのノウハウや、そこにしかない商材とその仕入れルートの発掘を期待できる。特にイトーヨーカ堂は2014年度の営業減益がほぼ確実という厳しい状態で、第3四半期(2014年3~11月)時点で、既存店売上高は前年同期比4%以上のマイナスだった。消費者を引き付ける商品開発ができておらず、改革が急務となっている。
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